11/6 奥四万十ウルトラトレイルレース

9月に台風で中止になりましたが、11月に再度行われることになったので参加して来ました。久々に良いお天気の中のレースで十分楽しみ(苦しみ)ました。

前日
 須崎のマルナカに車を置いて、そこから送迎バスで梼原町の旧越知面小学校へ。小学校の教室で雑魚寝です。私は音楽教室に6名だったので広くてラッキーでした。ブリーフィングでの主催者の大会への想いとか、完走賞を小学生が作ってくれたことを知って、是非とも完走せねばという気持ちになりました。昨年の「つるぎのめぐみ」で一緒に走った方と再会したので今年のレースなどについて話した後、20時には就寝。


当日
 そんなに早く寝られませんでしたが、2時間程熟睡出来たので体調はまずまず。1時に起きて朝食と準備。案外寒くなかったので、薄手のウィンドブレーカーのみ着込み、3時にスタート。
 集落の中を走ったのち未舗装林道へ。120人ほどなので直ぐにばらけます。4km程で舗装路に出ると法面に長い梯子がかけてあり、それを登ってトレイルへ。林業のための作業道といった感じの道を上へ上へ登ります。スタートから標高差800mほど稼ぎますが、半分くらい林道だったためそれ程登ったという感覚も無く地芳峠からの車道へ出ました。稜線へ出ると北から冷たい強風、低体温症になってしまいそうなので直ぐにウィンドブレーカー、手袋、帽子を着用。9月ならもう明るくなりかけている頃ですが、真っ暗闇のなかを進み、四国カルストの絶景を見ることが出来なかったのは残念でした。
 第1関門(11.7km)の天狗荘には2時間27分で到着。ここからは大引割・小引割へよく整備された横手道を走ります。(結局今回のコースで気持ちよく走れるトレイルはここだけでした。)大引割・小引割からは反対側へ降りたことがありませんでしたが、降りると直ぐに林道に出て舗装路を下ります。矢筈峠からは不入山への上り。最初荒れた林道を上り、次に植林の中のトラバース道を横切ると石がゴロゴロする谷間の急な上りが続き山頂へ。疲れたので山頂で少し休んでから反対側の登山道を降ります。こちらは昔一度歩いているはずなのですがすっかり忘れていて「こんなに急な道だったかな」と思いながら下りました。一旦トラバース道がありそこからは四万十川源流点のある谷を下ります。不入山の上り下りは歩き辛い部分が多くかなり時間を要しました。林道に出るとアナウンスには無かったエイドがあり水分の補給が出来助かりました。
 林道を下り県道に出たら、今度は反対側の鶴松森へ林道を上ります。尾根に出た所で林道を離れ頂上へ尾根を直登します。頂上から反対側へ降りて行くと舗装路に出て風車群が見えてきます。最初の上りを登った所が第2関門でした。
 7時間44分で第2関門(36.7km)に到着。制限時間より1時間15分あるので少し余裕があるかと思っていましたが、実行委員長の話ではこの後も時間のかかる所があるので余裕は無いとのこと。5分で休憩を切り上げて先に進みます。眺めも良いしのんびり行きたいところですが、このあと6kmほど続く舗装路は極力走ってカバーしました。そして途中からまたトレイルに入ります。スタッフの方が「けものみちになります」とちょっと嬉しそうに案内してくれましたが、確かに日頃あまり利用されていないトレイルのようで、倒木を乗り越え、倒れ掛かった木の幹や枝を避け、次の目印を追いかけながら進むので走れる部分があまりなく時間がかかります。目印のテープがピンク色で、山でよく使われるテープ。今回のトレラン用に付けたものなのかどうなのか一人で進んでいるとちょっと不安になったりもしました。1つピークを越え、急な下りをずっと下って行くとトレイルが終わり林道に出て、あとは国道まで長い下りです。70kmくらいのトレランだと何時も40〜50km辺りが疲れのピークで、今回もこの辺り下りでしたが結構きつく我慢のしどころでした。
 国道に出る手前が葉山の第3関門(54km)で、10時間38分で到着。標高差700mの上り下りがあるものの、残り12、3kmを4時間20分でカバーすれば良いので何とかなりそう。ここからは国道より1つ奥の集落のなかの道を進みます。道に出て応援して下さる方もあり力を貰い、体もまた少し楽になりました。2kmほど平坦路を進むと左に折れ山に向かって進みます。ここから龍馬脱藩の道で脱藩時とは逆に辿ります。長閑な里山の風景を見ながら第4関門へ。
 三間川の第4関門(58.2km)へは11時間26分で到着。この後大きく失速しない限り大丈夫そうなので、ここでは10分程休憩し落ち着いたところで蟠蛇森へ。歩き始めると地元のおじいさんが蟠蛇森の反対側は「雪割桜」で有名だと教えてくれました。頭の中で「雪割桜って?」と考えていたら昔の歌謡曲がふと思い出されました。雪割というだけあり早咲きの桜のようで、蟠蛇森から小学校へ下る途中にあるようです。また機会があれば。さて、蟠蛇森へは大きな堰堤のところから登山道の上りとなります。急な尾根の直登を覚悟していましたが、谷沿いの道で九十九折に道が付いていたので予想よりは楽に登れました。登り切った所がクチキ峠で藩の関所があった所のようです。そこから頂上は直ぐかと思っていたらまだ1.5kmあり、登っても登ってもなかなか着かず疲れました。山頂には高い展望台があり登れば広範囲に眼下の景色が見られそうでしたが登る元気もなく下山開始。下りは林道、トレイルの繰り返しで直線的に降ります。急な下りが多くて下りも楽ではありません。あと1kmで時計を見ると何とか14時間は切れそうだったので、最後の1kmだけば目一杯のスピードで降りて、ゴールの吾桑小学校へ。13:58:45かかって何とかゴールに辿り着き、小学生が作ってくれたという完走賞のよさこいの鳴子を無駄にすること無くいただくことが出来ました。鳴子って両手に持って使うので、もう1回は完走が必要?

走ってみて
 予想よりタフなコースでした。走れないトレイルが多いので思いの外時間がかかりました。このコースの制限時間15時間はそんなに甘くないという印象です。
 今回
 ・天気 晴れ
 ・気温も低い
 ・トレイルはドライコンディション
 ・体調も良い
 と条件が揃っても15時間制限の14時間弱のゴールなので、どれか1つでも条件が欠けたら完走は厳しかったと思います。9月が中止になって11月になったのは完走するには結果的に良かったのかも知れません。

腕時計の記録では
距離は66.5km
総標高差 上り 約3500m 下り 3900m
といったところでした。