11/13 峨山道トレイルラン

 当初は5月開催でしたが、野鳥保護のため11月に変更。奥四万十も9月が台風で中止になり11月に。という訳で、奥四万十に続き2週連続で70kmのレースに出てきました。2週連続は2014年のハセツネ、氷ノ山に続き2度目です。

<前日>
 岡山を7時に出発。初めて舞鶴若桜自動車道を通って北陸へ。1車線区間が多いですが、名神の大阪〜京都で渋滞するよりは良いかな。名神より距離も少し短いし、海の眺めが良いですね。ただ未だに播但道で一旦途切れるのが玉に瑕。
 選手受付までは時間があったので羽咋観光。なぎさドライブウェイは30年ぶりくらいかな、打ち寄せる白波、逆光で輝く海、良いですね〜。羽咋と言えばUFO、と言うことで、受付会場の直ぐ隣というのもあり行ってみたかった宇宙科学博物館コスモアイル羽咋へも寄ってみました。駐車場が満杯なくらい車が停まっていて人気のスポットのようです。2階が宇宙船や探査機等の展示、3階がコスモシアターとなっていて、30分の映画が月面に居るかのような感覚になれてなかなか楽しめました。最後に宇宙人と記念撮影(^^;
 15時からの選手受付を済ませたら、もう少し観光。輪島の白米千枚田がLEDでライトアップされている景色を見たかったのですが、調べると羽咋から更に片道80km。レース前日に行って帰るのはちょっと辛いので止め、宿泊するホテルに近い所で、七尾城跡に行ってみました。城跡より更に車で上がった所に展望台があって、そこからの夕日が綺麗でした。夕日の下の鉄塔群を翌日上ったり下りたりして苦しめられることになるともつゆ知らずその時は眺めていました。
 羽咋で宿が取れなかったのでお隣の七尾駅前のホテルに宿泊。安宿なので不便なところもありましたが泊まれれば十分。

<当日>
 1時起床。3時間程寝られたので車中泊よりは全然体が楽!準備を済ませて2時過ぎにホテルを出発。ゴール地点である永光寺近くの邑知中学校へは30分程で到着。ここに車を置いて送迎バスでスタート地点の輪島・總持寺へ向かいます。予定は3:30出発でしたが、バスが定員になり次第出発してくれたので3時前に乗ると程なく出発。バスの中は睡眠タイム、気が付くと總持寺に着いていました。スタートの6時まではまだ時間があるので選手控え室のある建物の廊下で待機。30分くらい前になってスタート地点へ。装備チェックを受けた後、總持寺の門前に並びます。なかなか雰囲気があって良いです。
 總持寺住職の叩く太鼓の音で6時にスタート。先ずは總持寺の裏山を登ってまたお寺へ帰って来ます。「何故そんなことをするの?ばらけさせる為?」と思っていましたが、明るくなってからまた応援を受けながら門前を通って貰おうという計らいだったのですね。ここからが自転車レースでいうパレード走行が終わってリアルスタートとといった感じ。
 前半は舗装路、林道、山道、何れも急な上り下りも無くかなり走れます。山道も傍らに古い道標やお地蔵さんがあり古道の趣があって良い感じ。放射冷却のせいか標高の高い山の中の方が暖かく麓に降りて林道や舗装路に出ると途端に寒くなり、暑がりな私もウィンドブレーカーを着込もうかと思ったくらいでした。序盤10kmくらいまでは汗をかいても水分を採らない方が胃に負担をかけないことが最近のレースから判って来たので、序盤は水分摂取を抑え、15kmくらいからジェルを5km間隔で採ることにしました。
 最初の関門が30km地点のCP3でスタートから6時間。ここまでで出来るだけ貯金を作りたいと走れる区間は極力走り、4時間24分で到着。AVE6km/h強でカバー出来たら良いかなと思っていましたが、7km/h近くで来れたので上出来。「これなら余裕をもって完走できるな〜」とこの時点では思ったのですが・・・。30〜40kmは風車のある山を越えます。頂上からは風車群の続く山並みの先に海も見えました。この辺りはまだ疲れも無く40kmのCP4へ到着。食べ物の補給は受けられませんが、10km毎にCPがあり水の補給を受けられるのは助かります。
 山道が続くとなかなか補給したいところで補給出来ませんが、林道とかも多く補給し易いコースなのでほぼ予定通り5km毎にジェルを補給していましたが、逆に採り過ぎたのか40km過ぎから吐き気がするようになりペースダウン。頑張り過ぎると嗚咽してしまうのでペースを上げられず、平坦下りも歩いたり走ったりの繰り返しで50kmのCP5へ。
 CP5へは7時間56分で到着。ペースダウンしたもののまだ1時間半ほど貯金があるので、ここでは長めに休憩を取り回復を図ります。唯一食料の補給が出来るCPなのでおにぎりを2つ貰って補給。自分だけの法則ですが、ミルクコーヒーを飲むと胃痛が治るという法則があり、レースでも何度か救われているので、ミルクコーヒーを飲み、きっちり15分休憩してから先に進みます。2km程平坦路が続くのでここで体調をチェック、ミルクコーヒーの効果か吐き気は無くなったので後は食べ物がエネルギーに変わってくれるのを待ちながら、再び山へ。
 スタート時50kmで半分と思ってください、と主催者が言われていましたが、ここからが最難関部分のよう。レース前自分でもコースプロフィールを見ながら「ギザギサしていて相当アップダウンがあるな」と思っていた部分でしたが、ここからは鉄塔巡視路をひたすら上り下りします。鉄塔から次の鉄塔へ谷間へ降りては登り返すことが延々続きます。もう終わりだろう思ったら次の鉄塔への上りがまた現れて「もう勘弁して」って感じでした。谷間は何百人も通過した後でトレイルもドロドロ。滑って更にしんどく心折れそうでした。何とか胃が回復しエネルギー切れで止るようなことが無かったのが救いでした。ペースは相当落ちたものの休まずCP6へ。
 CP6へは10時間54分で到着。この10km程を3時間もかかってしまいました。丁度日没を迎えたのでここでライト点灯。前半の貯金も殆ど無くなって来たのでCP6は殆ど休まず進みます。60〜70kmも鉄塔巡視路とそれを繋ぐ林道でプロフィール以上にアップダウンがありかなり苦しい展開。膝も痛くなりCP7への下りは歩きたいところでしたが、時間も厳しくなってきたので頑張って走って下りCP7へ。
 CP7へは13時間9分で到着。残り1時間21分。後5kmと教えてくれたけど多分6kmはありそうなのでちょっと体を落ち着かせ残り1時間15分になって最後の6kmへ。最初の3.5kmくらいは平坦路なのでここは少し走っておかないとほんとギリギリになってしまうので走ります。最初は苦しかったものの走っているとまた体調が戻って来て、こういうところが長距離レースの面白いところだなと走りながら思いました。しかし、足が吊り気味になってきたので国道に出た所からまた歩きます。そしてあと2.5km辺りからまた山道に入ります。緩い上りが続き「このままゴールかな」と思っていたら舗装路に出たところからもう一登りあり前を走っていた人と「最後まで登らせるよね〜」と。下りに入りゴールの喧騒も聞こえて来たので、「そのまま下ってゴール」と思いきや、50段ほどの石段を登ってゴールでした。最後の最後まで修行でございました。
 14時間07分40秒でゴール、前半の貯金を使い果たし、終わってみれば何時も通りのギリギリ完走でした。第1回大会のコースやリザルトを見て、ある程度余裕をもって完走出来ると踏んでいたのですが、前回とはスタート・ゴールが逆で、コースも一部変更されていて、前回よりは難易度が上がったようです。特に50〜70kmの延々続く鉄塔巡視路のアップダウンは体力的にも精神的にもきつかった。去年難易度が低かったので今年は難易度を上げようということで、このコースに変更になったのだと思いますが、尾根道があるのにわざわざそのコースを通る必然性を感じず、後半はあまり楽しめなかったかな。

 距離73.4km
 総標高差(上り)  3109m
 総標高差(下り)  3009m

<前日>
なぎさドライブウェイ

宇宙科学博物館コスモアイル羽咋





七尾城跡


レース










コース図 赤色が今年、紫色が昨年のコース

コースプロフィール