3/15 伊豆トレイルジャーニー

もう2週間経ってしまいましたが表題のレースのレポートです。

前日
岡山を6時に出発し、駐車場となっている修善寺虹の郷(サブ駐車場)に着いたのが14時過ぎ。丁度600km位でした。14時30分のバス乗ろうとちょっと前に入口に行くともう出たとのこと。おまけに15時以降の便は虹の郷駐車場からになるのでそこまで歩けと言われる始末。結局入口で待って拾って貰うことになってやれやれ。自分都合でなくもう少しお客のことを考えて貰いたいな〜。松崎へは1時間半かけてバス移動、良い睡眠時間となりました。
受付会場の松崎町農村環境改善センターへは16時半過ぎに到着。丁度ブリーフィングの時間なので聞こうと思いましたが、既に会場は一杯だったので止めて受付・装備チェックを済ませることに。装備チェックはUTMFに習ったのでしょうか、同じようなやり方でチェックを受けました。3回目のブリーフィングを聞くと遅くなるので、結局聞くのは止めてお宿に移動。
お宿は雲見温泉たつ家、食事を済ませて明日の準備をしていると同部屋の方が到着。神奈川県の方で第一回大会も出場されたそうなのでコースのことなど色々と伺う。72.5kmの制限時間14時間は厳しいかなと思っていましたが、まずまず走れるコースのようなので一安心。去年は雪で中止になったそうで、去年エントリーしていた人が優先的にエントリー出来たので、それ以外の人は厳しかったとのこと、当選したのは結構ラッキーだったのね。天気予報が雨から晴れに変わったことを確認して22時に就寝。

当日
3時半に起床し、食事を済ませ、4時40分のパスに乗るため少し早く宿を出る。4時40分前にははかなりの待ち行列になったので、少し早く出て正解でした。(6時スタートなのにバスが4時40分発は遅いと思う。)最初のパスに乗れたので5時前にスタート会場の松崎港に到着。荷物を預け長いトイレ待の行列に繋がっていると次第に夜が明けて来て天気はまずまずの様。トイレを済ませると既にスタート10分前を切っていたのでほぼ最後尾からのスタートとなりました。
6時1500人が一斉にスタート。同部屋だった方と健闘を誓って別れる。先ずは街中を応援を受けながら走る。お祭りって感じで良いですね。1km程走るとほぼ最後尾で山に入り、暫くは舗装路が続きます。傾斜の緩い部分だけ走り、きつい所は歩き抑えたペースで進む。4km程て山道に突入。道が狭くなったので渋滞になり、ちょっと進んでは止るの繰り返し。ハセツネのような渋滞になると困るなと思いましたが、緩い上りが続くのと、道も追い越せる程度には幅があるので徐々に解消。1500人規模からすると思った程の渋滞ではありませんでした。
1時間43分でW1の宝蔵院(9.1km)へ到着。レイドライトのボトルが空気の取入れ口から水漏れして飲んだ分以上に水を失ったので補給して出発。八瀬峠まで登ると、ここから20km程未舗装の林道が続きます。やっとマイペースで走れるようになったので、あまり疲れが出ない程度の一定ペースで極力走ることを心掛ける。完走のためにはこの区間で時間を稼いでおく必要があるので、無理はしないが、そこそこ頑張って走る。標高は600m前後とあまり高くはありませんが、もっと高い所の森といった感じで、林道区間もそんなに悪くありません。
4時間4分でA1の黄金橋(25.6km)に到着。時速で言うと6.4km/h位、ここまではまずまずのペース。エイドではバナナ、オレンジ、そして松崎の桜葉餅が美味しく2つもいただいた。二本杉峠の1km程手前で長かった林道も終わり、シングルトラックに入ります。丁度林道が終わる辺りの森が素晴らしく特に記憶に残りました。二本杉峠辺りからはアップダウンの少ない道が続き、危なそうな所以外は足を休めず走ります。「こんな道がずっと続いたら良いのになぁ」と思える区間でした。しかし、次第に標高を上げると前日降った雪で濡れた道を何百人も駆け抜けた後ということで超マッドな状態に。上りも下りも滑って一気にペースダウン。「早くこの泥濘地獄を抜けたい」の一心で一歩一歩先に進みます。それにしても、登山道にこれ程のインパクトを与えてしまったことには少々申し訳ない気持ちになりました。レース後の復旧作業がさぞ大変なのではなかろうか。最高点の猫越岳を過ぎるとなだらかな笹原が続く景色が広がり、その景観の変化が素晴らしい。仁科峠手前のピークからは富士山も拝むことが出来、「この景色が見れただけでも来た甲斐があった」と思えました。
7時間38分でA2の仁科峠(44.2km)へ到着。泥濘に足を取られ、この区間だけで平均時速にして1kmも落とし、気が付けばボーダーラインに近くなっていました。急ぎたいところですが、エイドではしっかり食べ物飲み物を補給し、まだ足の筋肉に疲れはないもののボルタレンを塗って再スタート。エイドを出ると舗装路の緩い上り、今日はまだ走れるのが嬉しい。吉備路マラソンのちょっと前から体調が下降気味で心配しましたが、宿でしっかり寝たこと、序盤抑えたペースで入れたことが良かったのかも。笹原のなだらかなピークを2つ越えると車道脇の登山道を進む区間に入る。車道脇だからそんなに上り下りもなく楽にカバー出来る区間かと思っていたら、(無駄に)小刻みなアップダウンが連続、前の数人も足を休めないので、付いて行くのに必死。レース中一番苦しい区間でした。
9時間53分でA3の土肥駐車場(55.3km)に着く。あと4時間で17km程、もう大した上りも無く何とかなりそうなので、エイドでゆっくり休む。今日はここまで足の筋肉痛も殆どなく、スタミナも持ちそうなのでここからは少しペースアップしてゴールを目指すことにする。長く休み寒くなって来たところで先に進む。ここからも笹原の緩やかなピークが2つあり、最後の達磨山を越えるとゴールに向かっての下りに入る。途中車道の緩い上りがあった後、林道の入口でライト点灯を指示されたのでまだ明るいがライトを付けて下る。去年のハセツネのように最後の下りをガンガン下れたらと思いましたが、今日はそこまでのパワーは無さそう。林道が終わり最後のシングルトラックに入ったあたりですっかり暗くなり、ちょっとだけ夜間走行を楽しむ。
シングルトラックが突然終わり車道にポンと出ると、後はゴールへ3km程。これが結構長く感じたが、商店街に入るとお店の人が声援してくれ最後までペースを落とさず頑張る力を与えてくれた。テレビで見たUTMBのゴールシーンが思い出された。そして、商店街を抜け、橋を渡りちょっとした坂を登ったらゴールの修善寺総合会館でした。今までで一番多くの人が出迎えてくれたレースだったかも。ちょっと気恥ずかしかったけど嬉しいゴールでした。結果は12時間36分06秒、泥濘地獄がなければもう少し良いタイムでゴール出来たかな。7、80km位のレースもこれで5回目の完走、これまではレース後半に結構疲れを感じていましたが、今回は上手くレースを運べたのか、後半も余力を残しながら進めることが出来ました。吉備路マラソン向けの練習、肝心の吉備路ではまったく結果が出ませんでしたが、ここに来てその成果が出てきたのかも知れません。

レース後は会館で着替えた後、バスで虹の郷駐車場へ移動。「この大会はまた来たいな」と思いながら、20時半、岡山へ向け帰途に就く。

装備

・ザック    YURENIKUI ZAINO
・水      1.5リットル
・捕食     一口饅頭10個、ジェル5個
サプリメント 5本
・衣類     レインウェア上下、アンダーウェア着替え、フリースシャツ、手袋、アームウォーマー、帽子、ウィンドブレーカー
・シューズ   モントレイル ログフライ
・ライト    メイン SILVA トレイルランナー2
        サブ  KLARUS MIX6
スマホ
・デジカメ
・その他    エマージェンシーシート、携帯コップ、ホイッスル、ボルタレン
        コンパス、テーピングテープ、絆創膏、反射板、携帯トイレ

腕時計(エプソンSF−710)の記録

タイム    12時間36分01秒
距離     71.2km
総標高差   3686m
平均速度   5.6km/h
消費カロリー 7340kcal
平均心拍   131bpm

雑感
・コースについて
 急傾斜の長い上り下りが殆ど無く、かなりの部分走れるコースで正にトレランにうってつけのコースでした。70kmもの長いコースでこれだけ走れるコースはなかなかないのではないでしょうか。割合的には舗装路+未舗装林道が30km弱、残りが登山道といった感じでしょうか。制限時間が14時間は厳しいかと思いましたが、走り終わってみると妥当なところかなと思いました。ただ、今回も標高の高い所のマッドな路面に時間を取られましたので、雨の日とかだったら14時間も厳しくなるように思いました。
 景観も美しい森あり、笹原のピークありと変化に富んでいて楽しめました。
・距離表示
 1km毎にあり、中盤まではほぼGPSの腕時計と一致していました。おかげでコースのプロフィール図を見て、直ぐにどの辺りか判って助かりました。
・装備チェック
 私はレギュレーション通りの装備を背負って走りましたが、果たしてどれだけの人がレギュレーション通りの装備を背負って走ったのでしょう?周りを見ても「それだけの装備持ってないでしょう」という人が散見されました。そもそもトップ選手でそれだけの装備背負って走ってる人見たことないものね。前日あれだけの時間をかけて装備チェックやるより、当日のレース前やレース途中で必須の装備だけチェックする方が良いように思いました。
・情報提供
 この大会、送られてきたのはハガキ1枚とどの宿になったかの封書のみ。あとはインターネットで大会サイトを絶えずチェックし情報を得なければいけません。最終的には「旅のしおり」としてまとめたものが出てきましたが、スタート地点とゴール地点間の移動など、一連の流れを理解するのに、サイトをくまなく見ないといけなくて結構面倒でした。車で行く場合、公共機関で行く場合、それぞれどういう流れになるのか、まとめたものを早い段階で情報提供して欲しかったですね。あと旅のしおりのようなものは印刷物を送って欲しかったと思います。
・登山道の状況
 レポートで登山道に相当のインパクトを与えてしまったことは書きましたが、それを隠さず公表し、対処して行こうと言う運営側の姿勢は素晴らしいと思いました。なかなか遠くてボランティアには参加出来ませんが、寄付などありましたら微力ながら力になりたいと思います。これからもこの大会が続けられますように。