BRM915金沢300km アタック上高地

 AJ近畿のブルベは去年から幾つかエントリーはしたものの全てDNSに終わっていましたが、今回やっと走ることが出来ました。

 石川県を訪れるのは白山白川郷ウルトラマラソン、蛾山道トレイルラン以来。今度は自転車で走ってみます。

 4時スタートなので宿に泊まるのももったいないので、前日移動し、最寄りのPAで仮眠を取った後、金沢駅近くのコインパーキングに移動。ちょっと早かったけど3時に集合場所の金沢駅前に行ってみると誰もおらず「日を間違った?」とスマホで確認していると1人、2人やってきたので間違いなさそう。受付を済ませ直前に車検を受けて4時前にスタート。勿論初めてのコースなのでガーミンのナビを見ながら、ブルベなので先行者とはちょっと距離を置いて付いて行きます。仮眠をちょっと取った程度なので走り出しから結構眠く、トイレにも行けてないのでお腹の調子もいまいち。調子が出て来るまでペースを抑えて走ります。金沢市街を抜けたら丘陵地の道へ入り200m程の内山峠を越えたら早くも富山県。「金沢って富山県寄りだったんだなぁ」なんて県外者には新しい発見があったりします。そう言えば今日は岐阜県、長野県も走るので1日で4県走ることになりますね。

 52km地点のPC1では軽く菓子パン1個を採ってリスタート。ここからダラダラと上って行くようです。あのスーパーカミオカンデ神岡町に入ると洞門の連続で走り難い上に徐々に交通量も増えて来た。有名な観光地がこの先にあるとはいえ、この交通量はちょっと想像を越えていました。96km地点のPC2でも菓子パン2個を補給しリスタート。

 新平湯温泉までは70km近くダラダラした上りが続きましたが、ここからが本格的上りのよう。新平湯温泉を過ぎた辺りが最も急で15%前後の坂が続き一気に心拍が上がりました。奥飛騨ガーデンホテル焼岳の列車の前での写真撮影は良い休憩になりました。その先の平湯温泉が最後の補給ポイントで上高地までは何も無いそうなので平湯温泉の土産物屋の自販機で飲み物を補給(観光地でゴミ箱が無いので注意)。ここから安房峠まで標高差1000mのヒルクライム。重量級には辛い急坂が続き休み所がなく、次第に悪い兆候の胸の痛みが出て来て次第に上るのが精一杯の状態に。MTBのおじさんにも軽く抜かれてしまいました。安房トンネルがあるので「旧道だからそれ程でも」と思っていたら車やバイクが頻繁に通り、これも意外でした。バイクの爆音を聞くと余計に心拍が上がります。

 スタートから8時間弱でやっと安房峠に着く。峠の先に穂高の稜線が見え綺麗でした。しかし、平湯温泉から休まず何とか上れたものの、かなり消耗し、ちょっとエネルギー切れな感じ。これから500m程下って上高地なので、帰りに上り返すのがちょっと不安になるくらい。暫し休憩してから上高地へ向けて下ります。路面が荒れているし九十九折の道でスピードも上げられないのでブレーキングが辛く、下りも楽ではありません。途中に焼岳への登山口や温泉もあり道路脇には結構車も停まっていました。交通量があったのもこんな理由があったのですね。安房トンネルの入口まで降りて来て、この間乗鞍の帰りにここを通ったことを思い出しました。
 釜トンネル、上高地トンネルを抜ければいよいよ上高地ですが、釜トンネルが半端なかった。最初から最後まで10%前後の上りが続き、路側帯も殆ど無し。観光バス、タクシーも引っ切り無しに来ます。フレッシュな状態なら上れますが、疲れてフラフラしている状態では危ないので1/3程走った所で止め、歩道を自転車押して歩くことにしました。
無理して事故しても仕方ないので、これが賢明な選択だったと思います。しかし、トンネル内ずっと10%前後の急坂なんてトンネル、他にあるのかな?上高地トンネルの方は比較的新しいトンネルで坂も大したことはなかったので乗って通過し、大正池の側を通って終点の駐車場へ13時に着く。

 平湯温泉辺りで一緒になった方が丁度河童橋から帰って来たところで「観光客が多くてアウエー感半端なかった」とのこと。私も河童橋へ行こうとすると、タクシードライバーの方から「自転車はここまでですよ」と注意を受けました。許可を取っていること、押し歩きすることを伝えたら理解して貰えました。そして、河童橋まで行くと凄い観光客の数、確かに場違い感が半端なかった。上高地を訪れたのは高校の修学旅行以来、かれこれ40年近い歳月が過ぎてますが(^^;、40年前と変わらない綺麗な景色が見られました。河童橋を渡った所で何か買ってレシートを貰うルールなので土産物屋に行ってみますが、捕食になりそうなものも売っていないので結局ポカリスエットを買っただけでした(ここもゴミ箱が無いのでペットボトルはお持ち帰り)。ハンガーノック気味なので持って来た捕食を食べただけで駐車場まで戻りましたが、それだけでも1時間ちょっと経っていました。

 丁度半分の10時間近く経過したところで復路へ。安房峠への上り返しに苦労しそうだと思いましたが、上高地で補給し少し回復したのか、思ったよりはへたらずに上れました。しかし、九十九折が終わってから峠までの長かったこと!峠を越えたら今度は急な下り坂が続きます。ひたすらブレーキング状態も辛いので急坂の長い下りは好きではありません。ハンドルを握る位置とかこまめに変えて手が疲れないように下ります。兎に角、落車して自走で帰れなくなるのは避けなければいけないのでゆっくり慎重に下りました。

 PC2のコンビニは帰りはPCになっていませんでしたが、お腹が空いたので立ち寄り補給。疲れて固形物を食べたくない時、最近はヨーグルトとアイスクリームになってます。再び走っていると観光地からの帰りの車で交通量がどんどん増えて来ます。日頃、出来るだけ車の来ない道を選択して走っているので、結構精神的に疲れます。PC1でもあった247km地点のPC3に戻った辺りで日没。コンビニで平湯温泉上高地で遭った大阪の方に追い付きました。ここでもヨーグルトとアイスクリームでお腹を満たし残り50kmへ。

 しっかり食べたら随分回復したようで、本日一番走れる感じに。残り僅かな距離でそうなっても遅いけどね(^^;行きはフレッシュな状態なので丘陵地のちょっとした坂を意識することも無かったのに、疲れていると「ここ上ってたんだ」なんてことに気づきます。上り坂になると途端にペースが落ちるものの平坦はまあまあ良いペースで走り、金沢へ。最後このまま行けばギリギリ16時間台に収められると思って頑張っていたら最後の最後で道迷い。どうも街中は方向音痴になるようで。ガーミンの地図ではよく判らなくなったのでスマホのグーグルマップでナビさせ、何とかゴールの療術師会館に辿り着く。結局16分オーバーし17時間16分でした。

 今回のコースより総標高差ではAJ岡山の奥津・蒜山の300kmの方が多かったと思いますが、延々上り、延々下る今回のコースの方がきつかったかな。総標高差だけで評価してはいけないと再認識しました。

 ゴール後はスタッフや同じ頃帰って来た人達と談笑。本場フランスではグループで参加しグループ内で先頭交代しながら走るのが普通だそう。ブルベは自力で走るものだと思っていたので、これはちょっと意外でした。1000kmとか1200km走るには同じ位の脚力、脚質の仲間を作るのが大事なのかも。

※今回の走行データはエプソンの腕時計MZ-500で収取したものです。
 ガーミン830でも収集してましたが、上高地でリセットがかかり、その後再起動してもリセットがかかるばかりするようになってしまいました。結局ログは取れましたが、往路と復路で別々のログになってしまいました。まだ出たばかりの製品なので色々問題有りです。

 

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金沢駅

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ブリーフィング

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日の出前

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PC1を過ぎた辺り、この辺からダラダラ上り

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アルプスぽい山並みが見えて来ました。

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焼岳が見えてきました。

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奥飛騨ガーデンホテル焼岳の列車

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安房峠

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上高地 大正池からの眺め

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上高地 河童橋

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折角なので、河童橋で記念撮影