10/28 OSJ氷ノ山山系トレイルレース

表題のレースに参加してきました。久々に真面目にレポートしようと思います。

先月の信越五岳が台風の影響による季節外れの暑さで脱水症状になり不本意な結果に終わったので、UTMFの参加資格獲得もあり、氷ノ山は何としても完走せねば、と思っていたら天気予報は雨。1週間前から予報が変わるのを期待したが、逆に降水確率が上がる一方。トレイルレースなので天気に文句を言っても仕方ないが、「暑さの次は雨とはついてないなぁ」とぼやく。それでも前日、受付を済ませた頃は天気が良く「天気の崩れは小さいのでは?」と思わせたが車中泊をしていると20時過ぎからポツポツと雨が降り始め風も強くなった。

朝3時半に起きて準備。雨のレースは初めてなのでウェアをどうするか悩む。雨は小降りなので結局、上は撥水性のある超軽量のウィンドブレーカー、下も撥水性のある長ズボンにする。レインウェアは雨が本降りになれば着用ということでザックにしまう。スタート会場に着くと、皆さん上はウィンドブレーカーかレインウェアだけど下はタイツの上に短パンというスタイルが多く、案外雨でも軽装。自分も短パンにすべきだったかなとちょっと後悔。

5時半のスタートに向けてスタートラインに列ぶ。前回は300人程だったが今年は200人程。(レース途中で聞いたところでは出走数216名)少ない方が走り易くて良いが、人気が無いのかなと思うとちょっと寂しい気もする。長丁場のレースはまだ完走を目指すレベルなので最後尾に並び、小雨の中スタート。少し車道を走ったあと山道へ。前回は十石山への上りを周りのペースにつられで頑張り過ぎたので、今回はペースを抑えて登る。山には入れば雨も気にならないレベル、気温も比較的高いのでウィンドブレーカーは暑いだけ。脱ぐのも面倒なのでフロントジッパー全開で行く。十石山に着く頃には明るくなり程なく林道に出る。平坦な林道から瀞川山へ登ると思っていたら、今回は山頂はパスのよう。林道を下り野間峠から少し上り返すと第一エイドに着く。「何でここにエイドが?」と思ったら、ここから鉢伏山へ登るようだ。前回は林道を更に南に回って登山道を登ったので、かなりショートカット。当初75〜76kmと計算していたがもう少し短くなりそうだ。ウィンドブレーカーを脱いで山道へ。最初今回のレースの為に藪を刈っただけの道を進むと、スキーゲレンデに出て後はゲレンデを直登。何時登ってもスキーゲレンデを登るのはきつい。

7:22 鉢伏山に着く。下りに入ると石と木の階段道。雨で濡れて更にスリッピーなので注意して下る。今日使用のシューズは最近買ったばかりのアルトラ社ローンピーク。ベアフットシューズに近いがソールが厚く、石の角に乗らなければ突き上げを感じることもない。靴全体が柔らかく締め付け感が無く履いていて気持ちよいこと、ソールがよく曲がり路面の形状にフィットしてくれることが気に入っているが、濡れた路面は滑りやすいようだ。

高丸山辺り、時折ガスが途切れて草原の景色が見える。一人で山歩きなどしているとちょっと寂しい景色だけどレースの最中ではそれも気にならない。大久保分岐を過ぎるとボードー杉手前の急な上り。ここを越えると大したアップダウンは無いのでそこそこ走れる区間を楽しむ。天気は良くないが、紅葉は雨で濡れた分鮮やか。

8:37 氷ノ山越に着く。前回はもう少し登って仙谷コースを降りたが、今回はここから鳥取県側へ降りる。久しくこのコースは歩いていないのでどんなコースだったか忘れてしまっていたが、降りてみると快適に下れ、第一関門まで一気に下る。

8:51 第一関門着。前日食べ過ぎて逆に胃もたれし食べ物を受け付けにくい状況だが、前回中盤でハンガーノックになった反省から無理にでも食べる。持って来た一口サイズ饅頭がちょっとの水分で流し込めるのでこれは正解だった。10分程休憩してから出発。少し国道を上り小代越の峠から東因幡林道に入る。平坦と下りは走り上りは歩く。下りも長く続く所は時折歩きを入れて同じ筋肉をずっと使わないようにし、筋肉の疲労を防ぐ。この林道を走るのも4回目、最初はとても長く感じたが何度か走るとそれ程でもなくなって来るのが面白い。お天気は少し回復して陣鉢山を過ぎた辺りでは晴れ間も覗き、これから登る扇ノ山も望まれた。途中の沢筋で水は補給出来るが今日は湿度が高い分、それ程水分補給しなくて済むのでその必要も無かった。今回は飲み物は気を抜いたコーラにしたが、カロリー補給にもなるのでこれも良い選択だったと思う。

11:27 畑ヶ平登山口に着く。ここは休まず登山道へ入る。50m程前に一人登っていたので遅れないよう付かず離れず登る。下りに入ってもその状態が続き、第二関門へ。

12:49 上山高原の第二関門に着く。第一関門から4時間前後と踏んでいたが予定通りのタイムで着くことが出来た。既にスタートから7時間20分経過、トップの選手は既にゴールしている頃だろう。ここも10分程休み、水分と食べ物をしっかり採ってから出発。ここから前回は左馬殿道を通り畑ヶ平方面へ進んだが、今回は旧牛道を降りて青下の集落へ降りる。扇ノ山からだと1000m弱下ることになる。ここは2週間前に歩いたばかりなので記憶に新しい。前後に人がいなかったので一人快適に下る。下ると青下まであっという間であった。青下では集落の人が何人か応援してくれた。青下から更に1km程下ると肥前畑まで車道の緩い上り道。走れなくはないが、その後最大の難所、肥前畑からのぬかるんだ峠越えの道が待っているので、体力温存で早歩きに徹する。お天気はこのまま回復すると思ったが、再び雨となり朝よりも強くなった。気温が高いので雨に濡れても寒くないのでレインウェアは着ずそのまま濡れながら歩く。

14:17 肥前畑に着く。ここも10分程休み身体が落ち着くのを待ってから山道に入る。雨が降り、しかも、多くの人に踏まれた後なので、滑る滑る。一歩一歩進むのに時間がかかる。ストックが使えたらかなり違うのでここだけでもストック可にして貰いたいと思う。前回はハンガーノック後にこの区間に入り、しかも途中で日没となり超苦しい区間となったが、今回はそこまでではないもののかなり苦しくこの区間だけで7、8人に抜かれた。峠に出て林道の下りに入っても回復出来ずペースが上がらなかったが、車道の下りに入った頃から少し復調した。

車道から佐坊林道に入ると最初のうちは上りが多く、早歩きで一定ペースを刻んでいるうちに更に復調して来た。前回この辺りでは疲れも足の筋肉痛もMAXに近く、その辛さに耐えながらの走行でしたが、今回は疲れてはいるものの足の方は殆ど痛みもなく攣りそうな兆候も無し。林道後半は下りや平坦が殆どなので休まず走り続ける。途中、肥前畑でちょっと話した人に追い付くと「ナイスラン」と言って貰えたのが嬉しかった。佐坊の集落に出る手前の下りでは更にペースアップして下り、そのまま車道を下り秋岡の交差点まで降りる。この辺りも前回は真っ直ぐ降りず余分に走らされる部分があったが、今回は真っ直ぐ降りるコースに変更されていた。

17:20 秋岡まで降り、ゴールまでの6kmの上り区間に入る。車道なのでライトは要らないかと思ったが送迎バスなど大会関係の車が思いの外通るのでライトを点灯する。そう言えば山中での夜間走行も大きな楽しみの1つだったが、距離が短くなり明るいうちに車道に出てしまったのはちょっと残念な気もする。12時間台でのゴールが見えて来たので早歩きで頑張るが、3km程登った所で一気に辛くなり、ペースを上げると吐きそうになる。佐坊林道を頑張って下ったことと林道に入って補食を採らなかったことのツケがここに来て回ってきたようだ。レースマネージメントとしてはかなり上手く出来たと思っていたが、最後に余裕があることに油断したのが失敗だった。ペースは上げられず、途中2人に抜かれ、もう一人抜かれそうなところでゴールに辿り着く。12時間台でゴール出来るよ、とのアナウンスにゴール手前だけ走ってゴール。時間は12時間58分17秒。前回より距離が短くなり難所も少なくなった事を考慮すると前回と殆ど変わらないタイムというのがちょっと悲しいが、身体全体の疲れ具合や足の筋肉痛は明らかに少なく2年間走り続けてた成果も感じることが出来た。

レース後バスで送迎してもらい駐車地まで戻ると激しい雨。レース中にこの雨に遭わなくて良かった、と思いながら帰途につく。

腕時計の記録(SUUNTO AMBIT使用)

距離 73.44km
平均速度 5.66km/h
総標高差(上り) 3343m
総標高差(下り) 3161m
消費カロリー 6846kcal
平均心拍数 141bpm
最高気温 22℃
最低気温 13℃


スマホしか持ってなかったのでまともな写真はありません。

GPSトラックデータ
白・・・今回(2012年)
紫・・・前回(2010年)